考えたくはないけれど、必ず訪れる最愛のペットとの別れ。
その時、あなたは後悔をせずに見送ることができるでしょうか。
今日は、旅立ちの時にたくさんの後悔を残すよりも、ありがとうを残すことについてお話したいと思います。
今から8年ほど前、先代のワンコが病気のためにお空へかえっていきました。
4歳という若さで、私もただただ悔しいというか、なんでなの?という気持ちでいっぱいだったのを覚えています。
突然病気になってから介護をしつつ旅立つまでの期間は半年。
それは私にワンコがたくさんの事を教えてくれた期間でもあったのです。
元気な時は考えもしなかったお別れの時を、病気がきっかけで考えるようになりました。
日々介護をしながら、なぜこんな風になってしまったのだろう。
何がいけなかったのだろう。
もっと気を付けていればこんなことにはならなかったかもしれない。
考え始めるとマイナスな事ばかり。
考えても考えても終わりのない後悔。
訳もなく自分を責める。
そんな日々が続いていました。
ワンコは脳に障害が出てしまったことで、目も見えず、舌を動かすこともできず、全身麻痺をした状態で昼夜関係なく、どこか不安な様子でじたばたしていました。
そのたびに声をかけて側にいる事を伝えると、声の方へ一生懸命動いてくる。
その姿を見ているのが辛く感じる事もありました。
でも、本当はそうではなく、彼が一生懸命生きようとしているという事に気づく事ができたのです。
そうだ、ワンコが生きようとしている。
だったら悲しい事を考えるのではなく、前向きにできることをしていこう。
いま、自分にできることをワンコと一緒に楽しみながらしていこう。
そう思ってから、私のワンコへの気持ちがガラッと変わり楽になりました。
歩きたい意思のあるワンコに足のマッサージや運動をさせてみたり、できるだけ歩きやすい環境を作ってみたり。
自分たちで無理なくできることをしていきました。
ワンコのためというよりは、ワンコと私たち家族のために。
どこにフォーカスをするかによって、行動や言動は変わってきます。
苦しみや悲しみにフォーカスが当たると、行動は重くなり、言動はマイナスや厳しい言葉になります。
希望や楽しみにフォーカスを当てると、行動は軽やかに、言動もプラスや穏やかになるのです。
私は今の状況が良くなる希望を持ち、元気になったワンコとまたお散歩へ行ける楽しみを持って介護を続けていました。
その後、ワンコはよろよろしながらも歩くことができるようになり、チューブから流動食だったご飯もおかゆ状のものを自分で食べられるまでに快復。
楽しみにしていたワンコと一緒にお散歩も短い距離ですができるまでになったのです。
もし、あのまま後悔やネガティブな気持ちのままだったら、ここまでの快復はしていなかったかもしれません。
ワンコの生きたいという意思と、私たち家族のそれをサポートする気持ちが一緒になって状況が変わったのだと思います。
この回復力には獣医さんも本当に驚いていました。
飼い主を思って安楽死をすすめるほどの状況からの快復、ワンコが頑張ってくれたのです。
介護をしている期間、辛かったり悲しかったりするときもありました。
でも、あのタイミングからその気持ちは消えて、楽しくできたのです。
いつも一緒にいる家族が楽しい気持ちだと、ワンコも安心して落ち着けます。
ワンコ自信、自分の体に大きな変化があり、今までとは違う状態で不安だったでしょう。
そこに飼い主がプラスして不安になっていたら、ワンコもさらに不安になってしまいますよね。
どっしりと構えて、できることを精一杯していく事が、自分にもワンコにも良いのです。
長くなってしまったので次回に続きます。